
石川県 輪島市立町野小学校を訪ねて
2025年4月16日(水)に輪島市立町野小学校を訪問し、井上校長を始め、教職員の皆様からお話を伺ってきました。
輪島の町は、道路の修復が進み新しい建物も見られましたが、海岸線の瓦礫や崩壊したトンネルなど、まだ震災の爪痕も散見される状況でした。
町野小学校は、地震による直接的な被害は玄関の階段や駐車場など外回りが多く、校舎内部の損傷はほとんどなかったとのことですが、9月の豪雨で校舎が床上浸水の被害を受けたため、隣町になる能登町の柳田小学校の子どもたちと一緒に授業を受けてきました。4月からようやく元の校舎で授業も再開されましたが、43名いた児童は21名になったとお聞きしました。元の校舎に戻るにあたっては、1階廊下や下駄箱からの泥の掻き出しなど、大変ご苦労もあったそうで、多くのボランティアの方にご尽力いただいたとのことです。
避難所や仮設住宅から通う児童や教職員も多く、震災後には授業や友人との会話ができる学校が子どもたちの支えになる面もあったと伺いました。
校庭の仮設住宅には今も避難生活をされている方がいらっしゃり、体育の授業は隣の東陽中学校の校庭をお借りすることもあるそうです。
全国から様々なご支援もあり、現在は震災前に近い状況にある町野小学校ですが、近隣校で体育館修復工事も予定されており、施設を共同で使用するなど協力していくそうです。
井上校長先生に当時の気持ちを振り返っていたくと、目の前の現実を受け入れて、『元通りの生活を取り戻す』その一心で、校務にあたられたそうです。お話の様子から、以前と比べると普段の暮らしは落ち着きを取り戻してきているようですが、子どもたちが外で自由に遊べる場所がないことや、生活に必要な食料品店などのお店が減ってしまい不自由していることなど、今でも元の生活には戻れていない部分が多くあることがわかりました。元通りの生活を取り戻すにはまだまだ時間がかかるため、引き続きの支援が必要だと感じました。
・輪島市立町野小学校 井上(千佳)校長先生
・輪島市立町野小学校 教職員の皆様
・工事が続くトンネル
・海岸線に残る瓦礫
全国学校用品(株)